ICT部推進課 課長代理
内海 昌樹 様
株式会社間口は2018年度より間口グループ全体にかかわる管理業務である人事、財務、企画総務、ICT、調達の5つの部門をプロフィット化し、シェアードサービス事業を行っています。今回は社内での開発環境としてOutSystemsを選定された内海昌樹様(ICT部推進課 課長代理)にお話を伺いました。
ーーOutSystems導入までの経緯についてお聞かせください
内海さん:今までは弊社の開発の7割くらいがAccessなどのMicrosoft製品に依存した、手組みによる開発が中心でした。そうした手法は時間もかかり、バグなどのリスクも高いことが悩みでした。
さらに開発を外部ベンダーに都度委託するよりは、内製化をしていくことが今後のIT化を推進する際に重要だと思っており、アプリケーション開発の効率化や運用開始後でもアジャイル的に機能追加を対応できる環境・ツールを探していました。
そのような事情を抱えつつ、2年ほど前から環境やツールの見直しを考えていたところ、同時期に巷で色々な高速開発ツールが出始めていました。そこで、展示会やセミナーに足を運んだり、関西のシステムベンダーに依頼してデモを拝見するという情報収集活動を行いました。
ーーその期間に、何社くらいのデモをご覧になりましたか
内海さん:4社ぐらいですね。それぞれ種類や思考が違っていて、開発環境支援としてのOutSystemsのようなものが2社、前段の設計部分を高速に補うベンダーが2社ありました。
その開発環境支援のうち1社はWebに特化していたので、色々なことができる形の方がよいだろうと思い、OutSystemsに気持ちが靡いていました。その当時、お客さん向けにWebサービスの提案依頼がありました。
でも当時の我々の開発技術であれば時間がかかるので、その時にプロトタイプ型という開発手法を採用しようという話になり、御社からOutSystemsを案内されたのが最初のきっかけですね。
ーー日本製と海外製の差は検討の対象になりましたか
内海さん:当初は言語の壁や、サポートへの不安から日本製の導入を考えていました。私もそうでしたが、海外製品に抱いていた不安は御社のサポートにより導入後は払拭されています。
ーーでは、日本製品ではないOutSystemsを選んだのはなぜですか
内海さん:海外の製品なので未知数な部分も多く、日本で周囲を見ても、まだ導入されている企業が少なかったので情報も少ない状況でした。それでも選択した理由は、2018年にプロトタイプを作るときに御社が非常に協力的だったこと。これが最大の理由です。
当時はプロトタイプ作りをOutSystemsの無料バージョンでコツコツやっていたのですが、そこに御社のSEが「私たちがお手伝いしましょうか」と持ち帰って、そこから猛烈なスピードでプロトタイプを仕上げていただきました。正直、弊社は大阪であるにもかかわらず、首都圏中心のシステムベンダーがここまでやってくれるのか、と驚きました。しかもそれがプロトタイプの品質以上で、そのまま使えると思ったくらいでした。バージョンアップの通知等が英語である点などを除けば、日本語に対応しているので特に問題は感じていません。それよりも世界中で使われているというメリットの方が大きいですね。例えば、いろいろな国のユーザーから「こんな機能が欲しい」というリクエストに対する回答が、常にテンプレートとして追加されます。そのテンプレートの利用には追加料金もかからないというのも大きなメリットですね。
私たちが「ここはグラフを作ってくれるといいなあ」と思うとき、きっとどこかの国の方が同じようなリクエストを出してくれるのではないか、という親近感を感じます。世界的な企業の成功を身近に感じることで、我々も実証された仕組みや運用を実践できるのではないかという期待をしています。
ーー我々のサポート以外で決め手となった要素はありますか
内海さん:そうですね、数ある高速開発ツールの中でOutSystemsを選んだ理由としては、使用する部門の業務が効率化するアプリケーションがUIを含めて簡単に構築できることです。
現場が使用しやすいアプリケーションにするためにはUIが非常に重要ですが、OutSystemsは画面設計からアプリケーションを開発することが可能なので、その点は非常に安心感がありました。
それ以外の理由としては「規模を問わないアプリ開発が可能」「設計から運用までワンストップで管理が可能」「変更が発生した際の管理のしやすさ」の3つが挙げられますね。
あと、他の製品の場合は導入してしまうとなかなかバージョンアップしないオンプレミス型が多いですが、この製品はクラウド型なので常に最新版が使えるのがありがたいです。オンプレミス型だとこんな風に随時テンプレートが追加されることもなく、バージョンアップ費用もかかります。その点、OutSystemsは日々どんどん更新されているところが大きな魅力です。
ーー実際に導入されてからの懸念や不安はありませんか
内海さん:ライセンス費用が高額な製品であり、かつ年間契約なので導入後の費用対効果を出せるのかが懸念点としてありました。そのためには使う側の我々が、継続的な開発を行っていく計画を立てなくてはならないと思っています。その点についてはバージョンアップでの機能追加などツールとして発展していく期待もあり、今後も十分に活用していけると感じています。
今までと比べると高額なランニング費用がかかるため、グループ内でも費用に見合う効果が期待されます。正直そこはプレッシャーでした。しかし、全社的にもっとWeb化を進めるために改革が必要なタイミングですから、覚悟を決めて取り組む価値はあると思っています。
ーーOutSystems導入による効果や社内の反応はいかがですか
内海さん:すでに運用は始まっており、弊社の社長や役員に対してOutSystemsを見せたところ非常に高い評価でした。プレゼンの際には通信カードを使って行いましたが、ストレスなく動いていました。我々がこれまで行っていなかった倉庫関係の情報を出せるようになったことを評価され、新着情報やインフォメーションを随時出していけるという期待もあります。また、2020年度はOutSystemsで2システムをリリース、2020年12月に1システムのリリースを予定しており、現在開発中が2システムあります。
運用の現場でも「ボタンを押すだけ」的に作っていますので、2日目には全員マスターしていましたね。なおかつ旧システムからの移行もスムーズだったため、現場の担当者から好評でした。このようにOutSystems導入の第一歩は順調でした。
今後は社内の基幹系の仕組みを徐々に載せ替えていきたいと思っています。まだ現段階でのユーザーは数人ですが、今後は何百人ものユーザーが使うようになっていきますから、そこでOutSystemsの本当の評価が出てくるでしょうね。
画面の動き(UI)や導線が「今の」コンセプトに合っていると思います。今まで使っている開発環境と比べると、スマートフォン世代での画面に慣れている人たちにはスムーズに操作できるUIであると思っています。そういう意味でも「何も考えないで作れる」と言いますか、これまでのようにデザイナーに依頼しなくても開発を進められるのも評価が高いです。
画面操作を行うユーザーの多くは裏側のシステムを熟知していない方が多いですから、直感的に操作できる画面はいいですね。
ーー今後は基幹システムに取り組んでいくそうですが
内海さん:社内間で使っている請求系の管理システムの改修を2年前から考えていたのですが、今回のOutSystemsがとても合うような気がしています。まずは、そこに導入してから広げていきたいですね。
ーーそのシステムは何で動いているのですか
内海さん:VB6と.NETで動かしています。Windows7に変えるタイミングで変えるべきだったのですが、Windows10でも動いてしまうため切り替えが難しくなってしまいました。しかし、内部では不満の声がかなり上がってきていて限界ですので、今回のOutSystems導入はいいタイミングだと思います。
ーー他にも変えていきたいことはありますか
内海さん:グループ全体で推進しているDX戦略に物流つながるシステム開発や基幹系のリニューアルですね。それに伴って、ICT部推進課も開発体制を強化したいと思っています。特にOutSystemsを開発できるシステム開発要員を増員して、同時に並行でシステム開発を進められるプロジェクトを増やしたいと思っています。前述の通りVB6が残っている環境が多いので、すぐには全てOutSystemsにならないかもしれませんが、プロジェクトにあった開発言語を選択しながら進めていこうと思っています。
特に社外でも使用されるWeb系はOutSystemsが中心になるでしょう。社内だけでなく業界にも貢献していけることを最終的な目標として頑張っていきたいです。とりあえず、やりたいことはたくさんありますが(笑)、一年ずつ着実に取り組んでいきたいです。
ーー今後のサポートについて期待することがあれば聞かせて下さい
内海さん:これまでシステムベンダーを選定する際は「人と人」との関係や「企業と企業」との関係が良好でなくてはならないと思っています。その点は当然、御社はクリアしていると思っていますよ(笑)。
望むことがあるとすれば、最新情報や業界の動向を早く多く伝えて欲しいことです。教育支援には一年くらいかかるので、月に1回か2回くらいの頻度で情報交換できるといいですね。というのも、他のシステムベンダーの場合、導入前は一生懸命でも導入後にぷつんと連絡が途絶えることが多かったものですから(笑)。
今と変わらないサポート体制を望みます。導入前にトレーニングを2日も3日も実施する会社は、私は初めてでした。こうした手厚いサポートは個人的には非常に頼もしいです。
そう、今までのシステム開発会社とは全く違う対応に驚いています。プロトタイプを急遽作ることになっても、仕様書や契約書類を重視する会社が多い中で「相手が困っていることを助けることに集中する」というスタンスで対応してもらったことに感謝しています。
そして非常に早かった。あのスピード感はさすがですね。あくまで個人的な感想ですが「情に厚い」という印象が非常に関西的というか、寄り添ってもらっている感じが助かっています。
これからも大阪には、たこ焼きの匂いにつられてやってきてくださいね(笑)
RELATION
CONTACT
サービス資料は
こちらからダウンロードできます
ご不明な点はお気軽に
お問い合わせください
Copyright © DIGITAL VORN CO.LTD. All Rights Reserved.